7/8(日)はしらかわホールへ!
はじめに。
6/3のスタジオハルでのオールシューベルトプログラムでのコンサート、無事に終わりました。
シューベルティアーデという、シューベルトが生きていた頃、実際に彼の音楽友達などで定期的に開催されていた小さな会。
この名を借りて、ピアニスト五島史誉さんを中心に開催される会も、今回で20回を迎えられました。
今回のアルペジオーネソナタ、私にとっては挑戦でした。勝手に苦手意識を持っていたので。
でもその分、時間をしっかりかけて、本番も丁寧に音を紡ぐ事が出来たかなと思います。
シューベルトの歌曲も弾かせていただきましたが、チェロの音って、人間の声に近いので、リートの曲が合っているんです。今回改めて感じました。
私が参加させて頂いたのは、ここ2、3年前からの、3、4回ですが
この会に来るお客様は皆様暖かくて、見守ってくださる感じがして、私はこの雰囲気が大好きでした。
もちろん、スタジオハルさんの天井の高い、弾いていて気持ちのいい響きのホールがあってこそです。
声をかけて下さった五島さん、そして
いつも応援してくださる方々に感謝。
さて。表紙の写真です。
とうとう一ヶ月切りました。
ショスタコーヴィチのチェロコンチェルト第1番。
ソリストで出演させて頂きます。
まさか、まさかこの曲をオーケストラと一緒に弾けると思っていませんでした。
と言うより、この曲、憧れは持っていたものの、勉強する機会がこれまでありませんでした。
この曲の楽譜を手にした時の事、鮮明に覚えています。
ドイツに留学した2005年秋
まだ学校も始まっておらず、する事も無いので、小さな街、カールスルーエを散策していた私。
小さな街なので、必要なものは街の中心部にギュッと詰まっていて、お買い物街のkaiserstraße(カイザー通り)の中に楽譜屋さんがあるのを発見。
入ると小さいお店ながらも、楽譜やCDは掘り出し物があったりして楽しいのです。
そしてそこで買ったドイツ第1号の楽譜が、
この、ショスタコーヴィチの第1番
と、
オーケストラスタディの楽譜。
オーケストラスタディとは、オーケストラの入団オーディションの為、出題される曲の課題ばかりを集めた本で、ドイツでは必須の本です。
ソロ極まりないこのコンチェルトと
オケに入るための教本。
なんだかとても対照的ですが、そんな事も考えず、あ、買っておこう、この曲いつか弾きたいなぁ、位の気持ちで手にしたのでした。
そして学校でのレッスンが始まると、
先生は鬼教官、
まさか私がこんなヴィルトゥオーゾのコンチェルトなんてやるとも言い出せず、
基礎からの訓練に明け暮れ、この楽譜は本棚にそっと仕舞われた訳です。
と言うわけで、楽譜は持っていたけれど、新品のまま10年以上の時が過ぎ、
そして今、私がこの曲をオーケストラと演奏するという。感慨深いです。
前置きが長くなってしまいましたが、
ショスタコーヴィチは元々好きな作曲家で
このコンチェルトも不思議なほどスッと身体に入ってきました。
技巧的で難しい箇所が多数あるものの、
音楽の流れや音の作りは、私は全く違和感を感じません。
先週末、共演させて頂く、アンサンブルコレーグさんと初合わせだったのですが
楽しくて楽しくて、時間を忘れてしまいました。
ロシアを代表する作曲家、ショスタコーヴィチが、偉大なるチェリスト、ロストロポーヴィチに献呈したこの曲。
これから本番まで、どこまで詰められるか。
有難い事に頂いたこの機会、
感謝を込めて演奏したいと思います。
皆様、7/8(日)は是非、名古屋伏見のしらかわホールへ!
アンサンブル・コレーグ第28回定期演奏会
2018年7月8日(日)
13:30開場 14:00開演
名古屋伏見 しらかわホール
前売り券1000円 当日券1500円
D.ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番
変ホ長調 作品107
チェロ独奏 野村友紀
変ホ長調 作品55