Kulisse × Initium
殆ど名古屋に居ない今年の夏。
それでもお盆休みはしっかり取って、
昨日から2度目の関東入りです。
昨年、東京と名古屋、2公演で好評いただきましたアンサンブル・クリッセ、今年は「歌」とのコラボです。
Vocalensemble Initiumという小編成の合唱団と、シェーンベルクの「三つの風刺」、エシェンヴァルズの「楽園にて」などを演奏します。
シェーンベルクは、我々クリッセの3人(ピアノ、ヴィオラ、チェロ)が第3曲に登場。12音技法の無調音楽ですが、ふとした瞬間浮かび上がる不思議な響きがあります。楽譜を読みこむのはとても苦労しますが、合唱と合わせてみるとストンと腑に落ちる箇所も。そして歌詞と併せて聴くと、もう本っ当に風刺。
新しい音楽をしようとして、音楽界から批判されたシェーンベルクの、世間に対するいじけと皮肉が良く出ています(笑)。
エシェンヴァルズは、チェロとヴィオラ、そして合唱の曲。
エシェンヴァルズという作曲家が、亡き祖母の為に書いた曲。
これは配置が変わっていて、とにかくチェロが目立ちます。おそらく二曲とも日本初演かと。
他にも合唱のみの曲、我々トリオのみの曲もあります。聞き応えは抜群です。
普段お聴き頂けない組み合わせで、普段演奏しない曲を演奏します。
チケットまだ前売りございます
ensemble.kulisse@gmail.com まで。
お聴き逃し無く!
Tonal oder Atonal?(有調、それとも無調?)
8/19(日)浦安音楽ホール
14:30開演
ありがとうございました!
ショスタコのコンチェルト、終わりました。
この機会が無ければ、この曲と向き合うことはありませんでした。
しかし勉強し始めると、何故演奏される機会があまり無いのか謎と言うほど、良い曲。
こんなに休憩の無いコンチェルトは他に無いかもしれないというほど忙しく、同じメロディーの繰り返し、3楽章は丸々ソロ、
暗譜は今までで一番苦労しましたが、、
毎回の合わせ、本当に楽しくて幸せでした。
この曲を演奏したいと言ってくださったアンサンブルコレーグの皆様。
ホルンの方も本当にブラボーでした!
オケの皆さんの素直に音楽が好きという気持ちと、細やかな心配りに毎回心が暖かくなりました。
あの嵐の翌日にしらかわにお越し下さった沢山のお客様、
遠くから来てくれた高校からの親友。
楽屋まで会いに来てくれた大学の学生達、
おにぎりと甘酒とポットのほうじ茶を持たせてくれた夫。
そして何より、私を信じて下さって、好きな様に弾かせて下さった井上さん。
本当に、ありがとうございました。
私にとって本当に特別な経験になりました。
後半メインの英雄も素晴らしかった。
井上さんのとても音楽的な指揮のもと、皆さんが生き生きしていました。
この経験で、少しだけ、自分の可能性を伸ばせたかな?
そうそう、この期間で、僧帽筋が異様に発達しました。
(腕の🍗はもともとですので)
モリモリです。この筋肉、維持できたらと思っています。
今後も月一程度でコンサート。
来月は関東にて、合唱とのコラボです。
エシェンヴァルズとシェーンベルク。
そう、現代曲です。が、頑張ります。
あと一週間!
アンサンブル・コレーグの第28回定期演奏会まで、一週間を切りました!
これまでに3度、オーケストラの皆さんとオケ合わせの練習をさせて頂きましたが
ほんっとうに楽しい!この一言。
練習室という空間で、私は皆さんの方を向いて(普通の舞台とは逆の方向)の練習だと、オケの一人一人の音がしっかりと聴こえて、音の出し方、目線なども観察出来て、人間観察が好きな私にとってはとても楽しい。
自分が弾いている曲中はそんな余裕がないのが実際ですが、、
合わせをするにつれ、皆さんの音も一つになり、音色へのこだわりも出てきて、毎回感動です。
リズムが難しい曲なので、何回か合わせをする事でお互い心強くなるし、良い本番を迎えられそうです。
あと一週間、どこまで出来るか、自分との勝負。
ショスタコーヴィチの、彼にしか描けなかった心を掴むこの旋律、この和音、この世界をどこまで表現出来るか、直前まで追求したいと思います。
そして、この曲、頻繁に演奏されない曲でもありますので、お聴き逃しなく!
後半メインのベートーヴェンの英雄も、聞き応えバッチリです。
チェロコンチェルトと同じEs -Dur(変ホ長調)ですがここまで曲調が違うものかと、そこも注目して頂きたいところ。
皆様是非足をお運びください!
アンサンブル・コレーグ第28回定期演奏会
2018年7月8日(日)
13:30開場 14:00開演
チェロ協奏曲 第1番 変ホ長調
チェロ独奏・野村友紀
7/8(日)はしらかわホールへ!
はじめに。
6/3のスタジオハルでのオールシューベルトプログラムでのコンサート、無事に終わりました。
シューベルティアーデという、シューベルトが生きていた頃、実際に彼の音楽友達などで定期的に開催されていた小さな会。
この名を借りて、ピアニスト五島史誉さんを中心に開催される会も、今回で20回を迎えられました。
今回のアルペジオーネソナタ、私にとっては挑戦でした。勝手に苦手意識を持っていたので。
でもその分、時間をしっかりかけて、本番も丁寧に音を紡ぐ事が出来たかなと思います。
シューベルトの歌曲も弾かせていただきましたが、チェロの音って、人間の声に近いので、リートの曲が合っているんです。今回改めて感じました。
私が参加させて頂いたのは、ここ2、3年前からの、3、4回ですが
この会に来るお客様は皆様暖かくて、見守ってくださる感じがして、私はこの雰囲気が大好きでした。
もちろん、スタジオハルさんの天井の高い、弾いていて気持ちのいい響きのホールがあってこそです。
声をかけて下さった五島さん、そして
いつも応援してくださる方々に感謝。
さて。表紙の写真です。
とうとう一ヶ月切りました。
ショスタコーヴィチのチェロコンチェルト第1番。
ソリストで出演させて頂きます。
まさか、まさかこの曲をオーケストラと一緒に弾けると思っていませんでした。
と言うより、この曲、憧れは持っていたものの、勉強する機会がこれまでありませんでした。
この曲の楽譜を手にした時の事、鮮明に覚えています。
ドイツに留学した2005年秋
まだ学校も始まっておらず、する事も無いので、小さな街、カールスルーエを散策していた私。
小さな街なので、必要なものは街の中心部にギュッと詰まっていて、お買い物街のkaiserstraße(カイザー通り)の中に楽譜屋さんがあるのを発見。
入ると小さいお店ながらも、楽譜やCDは掘り出し物があったりして楽しいのです。
そしてそこで買ったドイツ第1号の楽譜が、
この、ショスタコーヴィチの第1番
と、
オーケストラスタディの楽譜。
オーケストラスタディとは、オーケストラの入団オーディションの為、出題される曲の課題ばかりを集めた本で、ドイツでは必須の本です。
ソロ極まりないこのコンチェルトと
オケに入るための教本。
なんだかとても対照的ですが、そんな事も考えず、あ、買っておこう、この曲いつか弾きたいなぁ、位の気持ちで手にしたのでした。
そして学校でのレッスンが始まると、
先生は鬼教官、
まさか私がこんなヴィルトゥオーゾのコンチェルトなんてやるとも言い出せず、
基礎からの訓練に明け暮れ、この楽譜は本棚にそっと仕舞われた訳です。
と言うわけで、楽譜は持っていたけれど、新品のまま10年以上の時が過ぎ、
そして今、私がこの曲をオーケストラと演奏するという。感慨深いです。
前置きが長くなってしまいましたが、
ショスタコーヴィチは元々好きな作曲家で
このコンチェルトも不思議なほどスッと身体に入ってきました。
技巧的で難しい箇所が多数あるものの、
音楽の流れや音の作りは、私は全く違和感を感じません。
先週末、共演させて頂く、アンサンブルコレーグさんと初合わせだったのですが
楽しくて楽しくて、時間を忘れてしまいました。
ロシアを代表する作曲家、ショスタコーヴィチが、偉大なるチェリスト、ロストロポーヴィチに献呈したこの曲。
これから本番まで、どこまで詰められるか。
有難い事に頂いたこの機会、
感謝を込めて演奏したいと思います。
皆様、7/8(日)は是非、名古屋伏見のしらかわホールへ!
アンサンブル・コレーグ第28回定期演奏会
2018年7月8日(日)
13:30開場 14:00開演
名古屋伏見 しらかわホール
前売り券1000円 当日券1500円
D.ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番
変ホ長調 作品107
チェロ独奏 野村友紀
変ホ長調 作品55
GW
あっという間に5月。
GWも終わってしまいますね、、悲しい。
私はGWの初め、博多でオーケストラ「紬」さんのエキストラで参加させて頂き、
4日はびわ湖ホールで開催された「近江の春」音楽祭でのリレーコンサート、京都の恩師の演奏を聴きに行き、
それ以外はレッスンと自分の練習に時間をかける事の出来た、充実した一週間でした!
博多では、レベルの高いアマチュアの方々と、音楽を通じてこんなに素直に会話が出来るんだと、なんというか、音楽の本質を見られた気分で、本当にリフレッシュした気分になりました。
そして、もう、全てが美味しかった。食べてばかりいました。
琵琶湖では強風でしたが爽やかな外で昼食を食べ
恩師の演奏、何年ぶりかのソロを聴いてとても懐かしい気持ちになり
舞台裏にご挨拶に行くと「全然変わらないねーー!!」と言われウキウキ
その後、昔の生徒さんに会いに京都へ向かい、
帰りは美味しいご飯をご馳走になった、大満足の一日でした。
恩師とは出逢って20年近く。お互い歳は取ったと思いますが、私にとっても先生は全く変わらず。
でも人生時間をかけた分、やはり音に出るんだなぁと改めて思いました。
私も歳を重ねる毎に音が変わっていっているだろうか。私なりの音、皆様に伝えられたら嬉しいですが、まだまだ修行ですね。
さて、前回もお知らせしましたが
毎月のようにコンサートが。
まずは5/16 スタジオハルにて
弦楽四重奏の演奏会です
前年度で愛知県芸を退官された百武先生。
私の大好きで憧れの女性。ご一緒させて頂きます。さすが、先生の選曲だけあって難度が高いですが、、頑張ります。
6/3、これもスタジオハルで
シューベルティアーデ 20回記念演奏会です。
これまでにも何度か出演させて頂いているシューベルティアーデ。
ピアニスト五島史誉さんの会で、ベートーヴェンシリーズ、チェロソナタを弾かせていただいておりますが、今回はめでたく20回記念!とい言う事で 、オールシューベルトを。
もちろん、、、アルペジオーネです。
私、今回初めてアルペジオーネと向き合いました。
何故なら、、、これはチェロが弾ける曲ではない!と思っていたから。
曲自体は大好きです。華やかですが憂いがあって。でも私なぞが弾けるとは思っていませんでした。
なのでこれは挑戦。頑張っていますので是非お越し下さいませ。
そして、、7月にはドカンときます。
これは私にとって大!!挑戦。
またここでお知らせさせて頂きますね。
チェロが弾けるって、幸せ。
その上、弾かせていただける場があって、本当に、幸せ。
頑張ります。
ピリス。
新学期、始まっています。
まだ四月というのに、気候はいきなり夏のよう。
今年大学で私が受け持つ生徒たち、張り切って毎回のレッスンに来てくれて、嬉しい限りです。
大学の他にも、新しい生徒との出会いもあり、気持ち新たに、シャキン!とします。
私は一応先生という立場ですが、生徒から多くのパワーやインスピレーションをもらっているので、毎回感謝。
お互い良い関係性になれるよう、
そして彼らの一年が実り多き一年となるように
最大限の努力をしていきたいと思っています。
さて、題名にもある通り
先日、マリア・ジョアン・ピリスの引退ツアー公演に、行ってまいりました。
私にとって、ピリスはピアノの常識を覆した人です。
なんと名古屋の隣、岐阜のサラマンカホールにいらっしゃるという事で、絶対行く!と思っていたのですが、その日はあいにく私もコンサートがあったため行けず、
アクトシティ浜松の公演へ、学校のレッスンを終えてから大急ぎで行ってきました。
もう、言葉で言い尽くせないくらい、彼女の演奏には魅力が詰まっていて、この音を聴いて、涙が出ない人はいるのかという演奏でした。
彼女の様な人生経験をしたからこそこの音が出るのか。
舞台に出て来た時から既に音楽が始まっているかのよう。
呼吸するように音が出て
風のように物を語って
大袈裟な箇所は一つもなく
全てに芯があるのに軽やかで
私の稚拙な表現では全然伝わりませんが、
ピアノって、こんな音の可能性があるんだと思わせてくれたのがピリスでした。
彼女の生き方、そして今ある姿、彼女が醸し出す雰囲気、全てが憧れ。引き際さえも美しい。
彼女のように素敵に、歳を重ねて行きたいものです。
そして昨日は、卒業していった生徒のランチタイムコンサートでした。未来ある彼女の、真摯に音楽に向き合い、精神的にも成長している姿を見られてとても感激し、
そして、夜には幻の楽器アルペジオーネが使用される!という事で、これを逃す訳にはいかないと、演奏会に出向きました。
文字の通り、シューベルトによりこの楽器のためにだけに書かれた唯一の曲、
たまたま、今勉強しているのがアルペジオーネソナタということもありますが、
今回の選曲は、出演者であり研究者としても名高いコワン氏らが、図書館に眠っていたものを発掘された選りすぐりの曲という事で、大変興味深いものでした。
何故こんな名曲揃いなのに、陽の目を見る事なく埋もれてしまったのかという曲ばかり。
そして何と言っても、ピアノフォルテの金子さんが素晴らしくて、感激しました。
アルペジオーネ、普段は今のチェロ、所謂モダン楽器で弾くしか手段がありませんが、
なるほど、やはりこれはこの楽器の為に書かれたものなんだなぁと再び実感。
あぁ、良い音楽に囲まれて幸せです。
私の演奏も、足を運んで下さる皆様にとって心地よいものになる様、もっともっと努力しなければ。
・・・5、6、7月、毎月コンサートがあります。
全て編成の違うものです。
またここでお知らせ致します。
4ヶ月ぶりの
更新です。
まさかこんなに間が空いていたとは。
年末年始と、どうやって過ごしていたのか忘れるくらいバタバタと忙しい日々を過ごしていました。
次のステージへ進む為、ステップアップする為に、卒業していった生徒もいます。
彼らには、常に謙虚な気持ちを忘れずに、
感謝の気持ちを忘れずに、
恐れずに自分を持って突き進んで欲しい。
そして最後に、「音楽をすること」を「楽しんで」欲しい。
音楽を楽しむまで行くと言うことは、やはり練習や研究が不可欠です。その過程には苦しい事も沢山乗り越えなければいけません。
ただ、苦しみながら、疑問を持ちながら弾く音楽は、聴く人を惹きつけません。
例えば演奏者がその曲を愛していなかったら、聴いている人にも絶対伝わります。
なんだか分からなくなってきましたが、
音楽は人生を豊かにするものだと私は思っています。
それを表現できるように、聴く方を幸せに出来る魅力ある人になって欲しいと思います。
さて、
それらの間にも、コンサートをしていました。ここでのご案内が出来なかったのが悔やまれますが、事後報告を。
2月の終わり、
二日間続けてのコンサートがありました。
前の記事の弦楽トリオのメンバープラス、ピアニストの岩田珠美さんを迎えての、ピアノカルテットの編成です。
1日目は岡崎シビックセンターのコロネットホール、2日目は名古屋千種の5R音楽ホールで。
同世代の共演者が、お互いに意見を交換しながらの合わせ練習。
充実した時間ですが、突き詰めていこうとすればするほど、時間が足りなーい!!!
でも、限られた時間で仕上げなければいけないというのも、プロの試練、、、
この4人で演奏出来たことに感謝。
勉強させてもらえる環境に、感謝です。
新しい年度が始まりますね。
一緒に音楽出来ること、新しい出会いが今から楽しみです。